1周約100キロの周防大島(屋代島)をまわる。
斜面にみかん畑が出てきました。
南の海は伊予灘。愛媛県ももうすぐそこですからね。
みかんトロッコが懐かしい。
島の南東には、陸繋島ではありませんが、沖家室島(おきかむろじま)というちっちゃな島がすぐそこにあって、
名前に惹かれて橋を渡ってみました。
集落はひとつ、人口120人のうちほとんどは老人という島です。
ある商店で、旦那に先立たれてひとりで店を守る、60過ぎくらいと見えるおばさんと話していたら、
電話が掛かってきて、
どこぞの爺さんがぽっくり逝ったらしい。とのこと。
ですがおばさんはケロッとしてました。
村の老人同士、「次会うときはどっちかの葬式やったりしてなあ」
なんて言って笑い合って別れ、
実際そのとおりになったりするらしいです。
僕は素敵だと思いました。
死とか老いとかをそんな風に笑いに包めるということが。
あ、「きみまろ」の笑いもこんなじゃなかったでしょうか。
さて、あれこれ差し入れも頂いて、
さいごに記念写真を撮ろうとすると、
おばさんは急いで鏡の前に行って、パタパタやってました。
「ちっとも変わらんのにね」
「いや若くなりましたよ!…ところで、お母さん、おいくつですか?」
「八十四」
!
仰天しました。絶対に見えない。
化粧する84歳に初めて会いました。
この気持ちがきっと若さを保つのでしょうね。
肌も背筋も何より話しぶりが60ですよ。
ハケン社員の実情から日本を憂えていましたからね。
写真は、また画質が悪いですが、沖家室郵便局。
ちなみに、周防大島側の少し離れたところに、「地家室」という集落があり、
400年前に、そこから人が移り住んで開拓したのがこの島のようです。
ドラマを感じます。
「また、いつか、来ます。」
「死んどったらごめんなさいね(笑)。」