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肉体のすきま風

2008/09/23 [20:34]

六十番横峰寺はなかなかの高所にあり、難所であり、気持ちの無い者は先へは行けない「関所」のひとつに数えられている。


八十八ヶ所のうち最高所にあるのは、明日行く六十六番雲辺寺。
続いては十二番焼山寺で、三番目が横峰寺である。


自転車と徒歩でぐいぐい登る。
「同行二人」
独りであっても、いつも大師さまは全ての巡礼者の心に寄り添ってくれている。
だから僕達は安心して、辛い道のりに挑むことができる。


山道を駆け上がりながら僕は、大師さまの肉体を勝手に想像した。
あっちの山、こっちの岬で厳しい修行をし、また寺を建てて回ったのだ。
きっと無駄な肉のまったく無い、
マラソンランナーのような
極限に引き締まった美しいお身体が、僧衣の下に隠されていただろう。


無駄なものを削いでいくと、人はその分純粋になっていく。はずだ。


自分の腹を見た。
これだけ走っても、まだまだ落とせる肉が僕にはたくさんあるようだ。
よこしまな心は捨て切らなくとも、
肉体くらいは、大師さまにあやかって美しくありたい。そう思う。




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