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砂丘と国宝

2008/07/09 [21:56]

鳥取砂丘の片端に設けられたキャンプ場(無料!)にたどり着いたことに安堵して、肝心の砂丘にまだ足を踏み入れていなかった僕は、今朝、朝イチで砂丘を訪れました。


同じキャンプ場でキャンプしていた日本一周サイクリストメガネのyuu君と一緒に、
朝日を浴びて、まだ人気の少ない鳥取砂丘を堪能してきました。
男ふたりで見とれるほどに風紋が美しい。(写真)
「俺らの足跡で汚してもうて次の人に何か悪いな…」
と僕が言うと
「これが朝イチの特権てやつっす」
と、昨夕にも既に砂丘に来ていて、
僕に付き合ってくれる形だったyuu君は明るく答える訳です。
こいつ何て爽やかなサイクリストメガネなんだ…!
と僕は感心しましたが、思えば、
徳島を出て九州・沖縄を回り山陰を北上してきた彼と、
北海道から一路南下してきた僕が実際出会うには、
ひとつのタイミング、ひとつのポイントでしかありえなかったわけで、
広い日本で、なかなか幸運だった!としみじみ思います。
他人にとっては、だから何。ていうところかもしれないけど、
そんな旅人らしい感傷こそ、イイんです。


 故ありて砂上に道は交差せりアクエリアスは空の水汲み


ある交差点で、ガンマンのごとく180度反対の方向へと背を向けあってyuu君と別れ、
彼は東に僕は西に走りだしました。


そしてやってきたのは、三朝町の三徳山三佛寺(みとくさんさんぶつじ)。
国宝の投入堂(なげいれどう)へは、本堂から往復2時間、登山道を進まねばならなりません。
当然行こうとすると、受付では何と、
僕には最初、入山の許可が下りませんでした。なぜなら、


ひとりだったから!


そこでは理解しづらかったものの、
たまたま先を行こうとしていたおじさん4人のパーティに急きょ加えてもらい
いざ登山道に入ってすぐ、
全てを理解しました。
山道を登る。というより、
岩や木を掴みながら、崖をよじのぼっていく感じ。
下を見ると足がすくむくらいの崖の数々…。
リアル命懸けの修行の道程だったのです。
ひとりでは、知らない間に滑落していってても気付かれない可能性がある。ということでしょう。
(実際、ちょくちょく人が亡くなっているようです。)


崖を這い、よじ登り、
足が腰が、果ては心臓が…とこぼす70代のおじさん方を励ましつつ、
汗をたらして、上っていき、
ようやく眼前に現れた、垂直な崖にしがみ付くように建つ投入堂は、
荘厳でした。


創建706年だそうです。こんなところによくも造った!
仏の道に生きた人々の心のエネルギーの総量に、圧倒されて
しばし我々は立ち尽くしていました。
おじさんのひとりが静寂をこう破りました。


いつの時代にも、偉大なる<変り者>がおったちゅうことやな。


yuu君のブログ。
http://yuu1002.blog70.fc2.com



comment (3)

三佛寺、行ってよかったわ。デジカメの写真はあるから、そのうちに。じいさんの命懸けのロッククライミングも激写したし。

しゃぶ : 2008/07/10 [18:28]

朝の砂丘きれい。

三佛寺の写真は撮ってない?

しなもん : 2008/07/10 [12:14]

三佛寺行ったんや!
もうスーパーサイヤ人3の域やな。

マスター : 2008/07/10 [02:55]

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