兵庫県養父市関宮は、作家山田風太郎を輩出した町。
私淑する孤高の小説家にも、あやかりたいと、彼の通った小学校跡地に建つ山田風太郎記念館に立ち寄りました。
R9沿いにあるにはあるのだが、小さな建物で、看板も質素で、
危うく見過ごしてしまうところでした。
館内には、貴重な初版本などの蔵書、肉筆原稿、東京の自宅からそのまま運んできた書斎、映画化されたもののポスター、さらには小学校時代のランドセルなんていうどうでもいいものまで、
風太郎ゆかりの品々が所狭しと並んでいて、胸踊りました。
山田風太郎は、戦争を見つめ、人間を考え続けた小説家です。
そして、「笑い」と「エロ」を絶対に忘れない。
エロを前面に押し出して、
一見ふざけているかのように見せかけて、
実は人間存在を深く問い掛けている。
と見せかけて、やっぱりそういう訳でもなく、ただエロいだけかも。
と、色んなことを思い巡らせてしまう、珠玉の小説を数多く残しています。
関宮は山あいののどかな小さな街、
そこで山田家は、代々、医業を営む村一番の旧家であった。
だが、風太郎は、20歳で故郷を家出同然に飛び出し上京する。
その時の彼の言葉がかっこいい。
「矢は弦を離れたり、雲はあれども太陽を射ん」
主にR9で、峠を次々越えて、鳥取まで来ました。
写真は但馬牛。目線頂きました。