今夜の宿は豊岡の大師山自然公園キャンプ場。
海沿いをずっと走り、間人から、網野、久美浜を経て、やってきました。
山間のキャンプ場にお客は僕ひとり。
無料とあって整備状態は良くなく草ぼーぼーですが、
静かで、川のせせらぎが心地いいです。
網野で昼間会った楽天の野村克也監督の同級生のお爺さんと話した砂浜の話を、今日は書こうかなと思いながら、
暗闇のテントで、横になってぼんやり構想を練っていると
遠くから懐中電灯らしき灯りが見えてきました。
お客かな?こんな時間に来るのはサイクリストかライダーかな…。
こういう場合、お互いに、より気持ち良く一晩が過ごせるように
一言、あいさつだけでもしておいた方がいい、というのが旅慣れた人の振る舞いなので、
自負を胸にやおら起き上がってテントの扉を開けると、
灯りは遠くの懐中電灯ではなく、
目の前の一匹の蛍でした。
せっかくだから入んなよ。
我が家に招き入れようと、扉を全開にして待ってみると
ふわーーっと入ってきました。
黄みどりの淡いひかりが愛らしい。
本読めるかな、と地図を開いてみたものの、
なかなか止まってくれないし、だめでしたが、
蛍のお尻を寝転がってずっと目で追っていると、
無性に嬉しくなって笑ってしまいました。
しょうもない。しょうもないことやけど旅に出てきて良かった。
と実際思いました。
外をよく見ると、仲間の蛍が結構います。
行けよ。
解放してやりました。
とさ。