氷点下にまで気温が下がった夜、
〈炉からじゃんじゃん〉
流れてくる製品を、右から左へ左から右へ、次々さばいて朝を迎えました。
「きょうは外、大雪だよ。」
交代に出勤してきた同僚が教えてくれたとおり、
外に出てみると辺りは美しい銀世界。
ひとり感傷に浸っていたら、久しぶりに色男Kさんに遭遇し、
「君、こんなの雪じゃないよ。」
と笑って一蹴されてしまいました。
そう、Kさんは北海道の色男なのだ。
こんな言葉があります。
〈雪が美しいのは、彼が雪国の人間ではないからだ。〉
闘うべき生活の敵か、それとも?
人魚は半魚人と同じか、それとも?
とりあえず大阪人の僕は、、
雪の情緒は幼いときからとても好きです。
…遠くから眺めたシャングリラは、中から見ると果たしてどんな。
飛び込んだ美しい雪の街で、「越冬」している最中です。
相づちの朝の家路の白さかな缶珈琲の湯気が膨らんで冬