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湯けむりが見えれば

2009/01/21 [08:46]

今更ながら、冬は自転車の旅に適した季節では決してありません。


一日中外にいるのは、やっぱり寒いです。
仮に暖房器具など無かったとしても「屋内」というのがそれだけでどれほど暖かいか、
身にもって感じています。
太陽が出ていればまだましですが、曇りや、突然の雨など本当に恐ろしい。
日が沈むのも、もの悲しいというより、ちょっと怖いくらいだったりします。


夜は、テントの中で寝袋を二重に、衣服も二重三重に着て、カイロを足先に放り込み、エアマットにもMAXに空気を吹き込んで、さらに防災用毛布を一枚かぶり、ミイラのようにぐるぐる巻きになって眠るのですが、
それでも寒いです。
眠りながらにして冷えで脚がつった日も幾度か。
お願いだ早く朝が来てくれ。太陽!はやく!と痛切に願う夜、いっこうに進まない時計。
夜をしのぐためのアイテムがどんどん増えて、夏場に比べて荷物も倍くらいになっていて、走りが重い。
日照時間そのものが短くて行動に制約も大きいのに、寒さとの闘いに忙殺される。
本当に、冬は自転車の旅には向かない季節です。


しかし、であります。
この真冬にまで旅を続けていて良かった。とも思うのです。
他でもない、温泉に浸かって骨の髄まで冷えきった体を温めているときに!
(ふうわあぁぁぁぁぁあああったかいーーーー!!)
今日この温泉に入った全ての人のなかで、
オレが最もこの温泉を美味しく味わっている!という強烈な自負?など感じつつ、
半身浴主体で体を芯まで温めます。


今日入ったのは、鹿児島県は薩摩川内市の、市比野温泉「下の湯」。
入浴料金はワンコイン、100円です。
アルカリ性のヌルヌル系の湯は、勿論掛け流しで新鮮。
施設は古いが湯は新しい。というわけです。
昔ながらの共同浴場に、毎日通う地元のおじさんおばさんの挨拶や世間話が明るく飛び交い、
僕は「湯は人々を明るく素直にするんだ」という結論に至りました。
温泉に関しては、この旅の過程で、おのずと「舌が肥えて」しまっている僕ですが、泉質や諸々を含めて、ここは実に良い湯でした。




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