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あらぎ島 生産するコロッセオ

2008/11/18 [08:31]

眼下に現れた「あらぎ島」の造形に見とれて、僕は石と化してしまった。


紀の川を下り、和歌山市に到着。
そこから北へ舵を切り、大阪港へ行くつもりが、
「あらぎ島」の情報を得て、どうしても行きたくなり、
九州がまた遠のくが、さらに寄り道をすることになりました。


あらぎ島…
和歌山県唯一の「棚田百選」選出の棚田で、
有田から有田川を50キロ程さかのぼった山中にある。


「どこ行くんな?こんな山ん中へ(笑)。何も無かろう。」
だいたい中間地点の、明恵の道の駅で、地元のおじさんに訊かれました。
「<あらぎ島>に…」
「島…?この先に、島?」
「棚田の名前なんです。あらぎ島」
「……」
「清水っす。清水ってとこに行きます。」
「ああ清水な!まだ、だいぶあるで!まあ頑張りぃや!」


おじさんは「あらぎ島」を知らなかった。
そして口下手な僕が、何ら説明出来ないまま、おじさんは明るく去っていきました。
しかし、そう、山中に確かに島があるんです。


有田川の上中流は、河岸段丘もほとんど作らずに、
深い谷をとにかく削りながら流れています。
少ない、というか、無いかのような僅かな平地に、
田畑が拓かれ、小さな山村がぽつぽつとあります。
江戸時代前期、清水の村で、
人々は、大きく湾曲した有田川の内側の円形の土地をならして、放射状の田んぼにしました。


水に囲まれた円い棚田。これが「あらぎ島」です。
もちろん今も現役で耕作が続けられています。
写真の通り、何とも言えない、不思議な造形美。
うー………………………ワッ!
棚田好きにはたまりません。
コロッセオのようなピラミッドのような…
それがマチュピチュの場所に在るような…


しかし神殿でも陵墓でもなく、
ただの田んぼなのである!
米を得るためだけに作られたである。


僕は、一日の疲れを忘れ、思考力も失って、
たまらんたまらん…
と、うわごとを言いまくっていました。
円形闘技場の真ん中を貫く道を、
お爺さん剣闘士のカブが一台ポロロと走る。。。
たまらんわたまらんわ…



comment (2)

そう、あの明恵の道の駅から、往復6時間かかったからね。
いやあ、しかし、是非とも行ってみて。君はキャラ的に絶対気に入るはずやわ(笑)。

しゃぶ : 2008/11/19 [10:14]

あらぎ島行かれましたか!!
自分は行こうかどうしようか迷って、結局アクセスの悪さに負けて止めてしまいました…。
でもやっぱり美しいですねぇ。
いつか機会を設けて必ず行ってこようと思います(^-^)

ゆう : 2008/11/18 [10:49]

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