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毘沙と美女

2008/08/25 [12:24]

本州最西端「毘沙の鼻(びしゃのはな)」へ向かう! 道がなくて行きにくいというもっぱらの噂だったので、 パスしようかとも思っていたけど、 天気もいいし、何となく足が向きました。


R191から西に逸れ、地図を見ながらあとは勘を頼りに岬を目指します。
人影が無い代わりに、可愛い白サギがたくさん居る、のどかな田園地帯を抜けて、
道はどこまでも狭く、また勾配はどこまでもきつくなっていきます。
たまにバイクが颯爽と僕らを抜かしていき、
目的(勿論、毘沙の鼻)を遂げ、引き返してくる。バイクはやい!
そう、ところで実は、たまたま逢ったあるサイクリストと共に岬を目指していました。
振り返れば仲間がいるこのよろこび…!
これまでの1万キロのうちほとんどを、勿論一人で走っているわけですが、
一瞬でもこうして誰かと一列になって走れると、新鮮で楽しいです。


彼女OMちゃんは珍しい日本一周女性サイクリストで、
あまり詳しく書いたら当人に怒られそうなんで書きませんが、
キャンプ場が無かったら、民家にいきなり行って庭先を借りて泊まらせてもらう、という気骨ある人。
前日に角島(つのじま)に渡る橋のたもとで出くわして以来、
行動を共にさせてもらいました。


さて「毘沙の鼻」。
さいごは自転車を降りて押しながら、とうとうたどり着いたそこは、
絶景でした。
辺鄙な場所ゆえ、前日の角島灯台が観光客いっぱいだったのと対照的に、我々しか居ないし、
位置が高いので波音も聞こえなくて至って静か。
蝉の声だけが岩にしみいって(!)ました。
太陽が海面に反射してキラキラ…
右手の奥には角島が薄ぼんやりと浮かび、
左手の奥にはこれから向かう下関の市街地が、これまたぼんやりとある。
通り過ぎた情景と、向こうに待っているこれからの情景。
きのうとあしたに挟まれた今日という日のライブ感。
ひとしきり風に吹かれてから、毘沙の鼻を後にしました。
「さ、そろそろいきますか…」
「ハイ!」
OMちゃんは返事がいい。思わず笑ってしまいます。




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