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おしどり夫婦

2008/05/16 [22:38]

それぞれに個性ある長野の小都市を、茅野、諏訪、岡谷、塩尻と繋いで進み、 旧中山道、木曽路に入りました。


これぞ日本の谷。という深い大きな谷に、JR中央本線とR19号が延々と走っています。
ややなだらかな峠道を機嫌よく上っていた昨日午後2時でした。
<災害は忘れた頃にやってくる>
スパン!とパンクと同時にタイヤがバースト…!


道端にへたりこんで、現実逃避の昼ご飯を食べていたら、
軽トラのお父さんが声を掛けてくれ、
頼んでみると、快く、塩尻の自転車屋まで乗せていってくれることになりました。
「ほんとありがとうございます!」
「いいよ。俺も、人に優しくされっとうれしいからさあ」
などと話しつつ、自転車屋に着くと、
タイヤの取り寄せに丸一日かかる、とのこと。
塩尻の遺跡でもう一泊かあ…。
と僕がため息をつくのが早いか、お父さんは
「なら泊まってけ」
と電光石火の優しい言葉をくれたのです。


というわけで、一泊お世話になりました。
塩尻市旧楢川村若神子(わかみこ)地区は戸数わずか19戸の小さな集落。
そのなかでお父さんは大工を引退し、
のんびり暮らしている、のかと思いきや、
庭で「うこっけい」を飼ったり、蜂を集めて養蜂をしたり、道でへたってる若者を助けたり、
めちゃ忙しいのです。
(蜂の巣箱運びを手伝わせて貰いました。)
奥さんは最初僕を見て、玄関であ然としてましたが、
すぐにお父さん同様、温かく接してくれました。
一年がかりで採ったハチミツは、
売らずにみんなに配るだけだそう。
いっぱいなめさせてもらいましたが、
花の香りがすごくして感動的な美味しさでした。
夕食には、二人が山で採ってきた山野草や二人が栽培したキノコや庭のうこっけいの卵が並び、
「こんなものしか無いんだけど…」
とお母さんは恐縮してましたが、僕にとって最高の晩餐でした。


困っていたら誰かが助けてくれる。
暖かい布団にくるまって眠りに吸い込まれながら、
タイヤ破裂させるのも悪くないな。
なんて、僕はばかな発想をしてしまいました。


本当にありがとうございました、
若神子のお父さん、お母さん。
いつまでもお元気でいてください。



comment (3)

長野のラストをかざるいい思い出になったよ。
長野は寒かった。けど温かかった。長野だけに、

しゃぶ : 2008/05/18 [18:47]

日本もまだまだ捨てたもんじゃないな!

samson : 2008/05/17 [18:48]

信じられないくらいいい話や。

マスター : 2008/05/17 [07:19]

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