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鶴の平野

2009/01/19 [18:11]

鶴は旅をする。国境をまたぎ海を越え数千キロ、鹿児島県は出水平野に、今年も1万羽の鶴が越冬にきています。


中国やモンゴルやロシアで夏を過ごし、
冬になると数羽ずつ隊列を組んで順次、朝鮮半島や日本へ渡る。
旅とともにある彼らの一生、
渡り鳥の当たり前の行動様式に、
幼稚かもしれませんが、憧れを禁じえません。


鶴の越冬地は、開発が進んだなかで、いまや事実上日本にはたった一ヶ所、ここ出水平野しか残されていないそうです。
八代で教えてもらった鶴情報をたよりに、出水市に差し掛かると、
居る、居る、普通に居る!
朝の田んぼで二番穂をついばみ、たたずむ鶴たちの影、
首を伸ばした独特のスタイルで宙を舞う影、
愛らしさいっぱいです。


  渡る鳥もひと息つけや湯の街ぞ


10月、大分は別府温泉のときに作ってみた句です。
…無事に越冬地にたどり着いてよかった。せいぜい心安らかに春を待ちなさい。


ところで、別府鉄輪温泉には、各温泉施設に「投句箱」と紙とエンピツが用意されていて、
その年の最優秀作は何と石碑にして街のどこかに建ててくれる、ということで
それで作って投句してみたのです、
そうしたら「佳作」を頂きました。うれしい!
まあ最優秀賞と違って大量に選ばれていましたが。。。


さて、鶴を間近で見たくて、わざとよそ見しつつ、そろりそろりと歩いて接近していくのですが、
ある一定の距離になってくると、向こうもさり気なく歩いて離れていき、きっちり間合いを保ちます。
見てないようで見てる。
羽を休めていても決して警戒はゆるめていない、これぞ野生、ですね。


  しんがりを出迎え鶴は背を向ける




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